取引先の整理

ここのところ、というか、ここ一年くらいでゆっくりと取引先の整理をしている。

もう今年もすでに半年以上経ち、下半期に突入しているんだけど、今年に入ってからいろいろ仕事面で変化があった。ちょっとしたつながりから、とある企業の翻訳部に潜り込んでいろいろと翻訳プロジェクトに参加しているっていうのが一番大きな変化。オンサイトの仕事ではなくて、基本リモートでOKなので、特に自分のワークスタイルを大きく変える必要がなかった。半年に一回くらいそこのオフィスに行くんだけど、いまだに緊張します。が、相性は良さげだと思っている。エンジニアさんが多く(リモートで簡単に繋がれる)、わからないときに一応聞けるっていう環境も結構良い。

それから、「弊社の方針が変わったのでtransniperさんとのお取引は今年いっぱいで終了とさせていただきます」みたいなメールを送ってきたところがあった。どういう「方針」なのかは聞かなかったし聞いても多分教えてくれないだろうから、一応「承知いたしました」というメールを送っておいた。失敗やなんかおかしな仕事を納品したとか、そういう心当たりは…ない。自分の中では、ないのだ。なのでもろもろ(そもそもそうなった経緯は社内事情だろうからわからないし)ちょっと残念といえば残念ですが、まあそういうものでしょうと思っておいた。干されるも何も、そういった予兆が感じられる前に突然送られてきた離縁状、みたいな感じだったので。まあ人生そういうこともあるでしょう。それとわざわざそういうお知らせをくださったって言うこともあるし、ここは前向きに捉えておくこととした。別に何の知らせもなくさっさと切って案件よこさなきゃ良いだけなんだし、翻訳者なんて。なんて。なんて。

それから、明らかに今までのレビュアーが変わったのか、毎回毎回ありえない量の変更をしてくるようになってしまったところもあった。「お前の訳文の問題だろそれ」って言われそうだけど、どう考えてもそれはあなたがわかっていないよね?っていう指摘をしてきたり(例えば、Nobody came hereっていう訳文があったとして、指摘が「これだと肯定文になってしまっています、誰も来なかったっていう文章に直してください」とか)、発注時の指示でベタ打ちって言ってたのに、「レイアウトが全く再現されていません」って言ってきたりそういうレベルで。こことの仕事はさすがに疲れた。

で、そういう背景もあって、取引先の整理をしていってみようと思い立った。一回だけ案件をやったことのあるところも含めると、ざっと20社近くがリストアップされた。継続して案件をくださるところに絞ると、10社近く。毎月なにかとお世話になっているところに絞ると、8社くらいになる感じだった。その8社の分析をしてみると、単価も条件も雰囲気もすべてマチマチ。単価・条件・雰囲気(仕事のやりやすさ)の3つが良いところとなると、ぐぐっと絞られて3社くらいになる。なのでシンプルに考えて、この3社をメインの取引先に据えて、プラス、新規を開拓していきつつ、っていう方向にシフトするのが良いと思い至った。

上にも書いたけど、取引があってもちょっと将来的には切りたいな、と思うところなんだけど、例えば、単価は低め(交渉しても上がらない)、案件の条件は基本的に短納期、コミュニケーションがあまり取れない、コーディネーターに連絡しても的を得た回答が帰ってこない、ソースクライアントからの質問や要望を「そのまま」こちらに送って送りっぱなしにしてくる、いつも五月雨式の案件・分納案件ばかりで交渉しようにも「無理」の一点張り、などなど、そういうのが理由。まあ「仕事がしにくい」っていうことなんだけどね。ただ、こういう、自分が今回やったような人事評価みたいなことって相手側(取引先・クライアント)も自分に対してやっていることだろう。そう思うと本当に初心忘るべからず、そして神は細部に宿るの精神で、きっちりした仕事をするように常に心がけていないと、AIターミネーターに頭をぐしゃっと踏み潰されてしまう(ターミネーター2)と思って、気が引きしまった次第。

切るといっても、どう切るか、っていう問題もまだある。切るまでもなく、最近はあまりやり取りもなくてね…っていうところなら、そのまま自然にフェードアウトっていう手が使えるんだけど、そこそこやり取りしているところで、もうあんまり正直仕事したくないんだよな、こことは…っていうところとどうやって行くか(切っていくか??)っていうのが目下のconcernです。ちゃんと交渉して良くしていければいいんだけど、あまりそういう気も起きなくてですね…。まあでも切られるときは一発で切られるからなあ、翻訳者なんて。とか言うと、「それがおめーの実力なんだよバーカ」とか言われそうですが、まあなんとか生きていこうと思います。皆さんも暑さとうまくお付き合いください(違)。

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4 thoughts on “取引先の整理”

  1. 翻訳会社なり客先なりの担当者が変わったとしか捉えようのない方向転換ってありますよね。私も最近ものすごいことを言われてしばらく気にしていましたが、「お互いに選ぶ権利はある」と割り切ることにしました。謙虚になろうにも、動かない自分の軸がまず必要だなと。頭で分かってても腑に落ちるまでが意外と長く苦しいものですが(個人的な弱さですかね)。

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    • 「お互いに選ぶ権利はある」っていうことなんですよねまさしく。そしてぶれない軸。まあこういうイベントが発生すると、なんだかんだで見てられないくらいにくよくよ考えたりします。そこに他社からある程度仕事来てたりするとだいぶ紛れるんですけど、たまたま何もない時期に重なると、もうどうしようもないくらいいろいろ考えちゃいますね…

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  2. 私はメールアドレスを変更するという荒技に出ました(笑)。
    ドメインを廃止するタイミングでした。
    もちろん引き続きお付き合いしたいところにはあらかじめご挨拶をして、そうでないところ(とはいえそうたくさんあるわけでもなく)には知らせず、メールをくれた場合には自動返信で新しいメアドに誘導して。
    まあ、そんな心配しなくたって、それほど引き合いも来ませんけど!(笑)

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