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低音難聴顛末記

無駄に長いです。

2015年の9月から低音難聴に悩まされた。
難聴ピーク時に比べると格段に良くなって、今では聞こえはほぼ完全に元通り。ただ、内耳がむくんだり元に戻ったりを繰り返している感じ。でもその繰り返しの(通常時からむくむ場合の)インターバルはだいぶあいてきているので、内耳も元に戻ってきている。

自分が患った難聴は低音難聴で、まさに以下の記事の通り。
ストレスが原因か 20~30代女性に増える低音難聴 |WOMAN SMART|NIKKEI STYLE

主な症状としては、

* 全部まったく聞こえなくなるわけじゃなく、低音が聞こえなくなる。
* 耳の奥でゴーという新幹線が走るような低い音が終始聞こえている。
* 正常な右耳を塞ぐと、左耳で流している曲の低音部分(バスドラやベース)がまったく聞こえない。イコライザで低音だけ下げたような、シャカシャカした感じになってしまう。

それに対して、病院で受けた治療は薬物治療のみ。ステロイド(聞こえの治療)とイソソビルド(内耳のむくみ治療)の摂取。最初の二ヶ月半くらいはステロイドのみ。ステロイドは基本一週間の摂取スパン。一週間で一日一日のステロイド量を細かく調整しながら、毎食後に服用。そして一週間後に聴力検査。その聴力検査の結果を見て、次の投与量を決める、というもの。ステロイドを服用すると、一週間のうち最初の4日くらいは耳鳴り(高いものから低いものまで)が盛大に鳴って、聞こえはあまり改善していないように思うのだが、6日から最終日で聞こえが良くなった。ある程度それを続けて(1ヶ月くらい)、ステロイドをやめて自然治癒力で対応させてみると、最初の3日くらいはステロイドの影響で聞こえがいいのに、それを過ぎるとまた聴力が下がり始める。そしてまたステロイドを再開、この繰り返しだった。そして三ヶ月で聴力が下がらなくなった。

ステロイド服用中はいろんな症状を体験した。ツーンと耳が詰まってまったく聞こえなくなるのが一番辛かった。やはり耳というのは内臓と違っていろいろと「感じる」ことができてしまうので、起きている間はずっと耳で起きていることがわかってしまう。常に変わる耳の状態を感じていると、自然に憂鬱になってしまう。でもこの耳づまりの状態もずっと続くわけではない。長くて3日位だった気がする。突然、あれ、聞こえてきたなっていう状態になったりする。そこからまた耳が詰まったりするけど、また良くなる。これの繰り返しを経て、少しずつ聴力が回復していった気がする。この間、3ヶ月。長いです(笑)。

一方で、内耳はずっとむくんだままだった。内耳がむくんでいると、聞こえる音のピッチ(音程)がずれて響いてくる。エコーという感じ。これがまた不快で。なんというか、耳全体が水中にいる感じがしてボワンとする。これの治療には、イソソビルドというそれはそれは酷い味の薬を服用した。自分が服用したのはゼリータイプのもので、液体のものよりまだマシな味がするという。一応コーヒー味と書かれていたが、まあかなりの味付けだった。内耳のむくみは、ひどい時になると、聴力治療の時のような耳づまりの症状が現れていた。これも一週間単位で服用。一週間でむくみはおさまるものの、やめるとまたむくむ。その繰り返しを経て、最近はようやく落ち着き始めている。これも3ヶ月くらいかかっていると思う。

治療中には、独自の聴力検査をやっていた。今もやっている。
左耳を塞いで声を出したときに、その声が内耳の奥で聞こえるかどうか。難聴時はまったく聞こえなかったが、ステロイドを服用して聴力が戻ってくると聞こえ始めてくる。この独自聴力検査は、内耳のむくみの治療のときにも役立った。内耳がむくんでいるだけだと、基本低音が聞こえづらくなるんだけど、全体的に聴力が落ちているかどうかをこの左耳ふさぎ検査で確認していた。聞こえるととても安心する。
低音の聴力検査については、ローリング・ストーンズのLove is Strongを左耳だけで聞いて、そのベース音が聞き取れるかをチェックするというもの。むくみがひどいと、まったく聞こえない。でもイソソビルドを服用するとじんわりと回復する。そうすると安心する。

気がつけばもう半年。
なかなかぐずっていた左耳、ようやく落ち着きを取り戻しつつある。
怖いのは再発だけど、半年かけていろいろ改善した部分多々あり。
まずは生活習慣。徹底してその日のうちに寝るようにした。食生活も食べ過ぎないように気をつけた。そして適度な運動を欠かさないこと。したら痩せた。着られなかったスーツとかパンツとかするっと入った。嬉しい誤算。

生活習慣の改善にともなって、仕事のやり方も影響を受けた。影響を受けた、というよりともに改善していったというべきか。具体的に一番大きな改善は、ダラダラ仕事をやめたことか。集中する時間は集中して、その後はブレイクを入れる。ブレイクの時は何もしない聞かない。集中時間とブレイク時間は20分に対して5分の割合。集中時間を四回取った後は長めのブレイク(30分)を入れる。毎回必ず出来ているわけじゃないけど、仕事するときの基本スタンスとして沿うようにしている。まあ俗にいうポモドーロメソッドだか何だかを自分流にアレンジしただけだけど。

それにしても長かった。聞こえの回復に三ヶ月(ステロイド治療)、そして内耳のむくみ改善に通算で半年(イソソビルド)。最初からこの両方を摂っていたら違った結末になったかもしれないけど、まあそれは置いておく。たらればは言い出したらきりがないし。難聴治療中は、折につけて日記のようなものを記録していた。それを読み返すと、ゆっくりと改善していっていることがわかる。難聴になって2ヶ月くらいのときが個人的には一番辛かったか。というのも、良くなったり悪くなったりを繰り返す聞こえの状態に疲れてしまっていたのと、いろいろと難聴について調べてるとどうしても
「低音難聴は比較的治癒がはやいが1ヶ月が限界、それを過ぎると治らない」
「1ヶ月経ってもステロイドを飲み続けていると治癒は望めない」
「そもそも薬は効かない、鍼治療が良い」
「難聴は治らない」
といったようななんとも不安になる情報ばかり目についてしまう。だけど裏を返すとこういう情報は、個人的な意見にはなるが、特に気にすることはないと思う。なぜかというと、まあ平たく言ってしまえば胡散臭い情報がとにかく多いように思えるから。これは難聴だけに限らないと思うんだけど、原因があまりよくわかっていないとされる病気や症状については、とかく様々な民間療法や健康食品が宣伝されている気がする。特徴としてはいわゆる「無限スクロール」式のウェブサイト(笑)。そういうのは全然見ないで構わないと思った。精神衛生上見ないほうがいいですよ。

じゃあどんな情報が役立ったか。特に難聴に対する理解に対して役立ったのが、大学病院などの耳鼻科のホームページ。一例として。
難聴、耳鳴り|慶應義塾大学病院 KOMPAS

わからないことはわからない、でも現在ではここまでわかっている、といった非常に客観的な姿勢で難聴のことを説明しているサイトは、理解を深めるうえでとても役立った。

あとこういう新聞記事も役立った。

それと、難聴に遭われた方、闘病中の方などのブログ。いろんなスタンスの方がいらっしゃたんだけど、とても参考になったのはやっぱり前向きな人のブログでしょうか。ご自分の症状をきちんと受け入れたうえで、できる治療を選択して難聴と闘うという方々。色んな方々がいろんな症状で悩まれていて、治癒されている方もいれば、一生お付き合いしていくつもりですとおっしゃっている方もいらっしゃった。そこでわかったのが、まずは、難聴と一口に言ってもひとりひとりで症状が違うし、治療にかかる期間や治癒までの時間は千差万別ということ。自分も、最初はこんなに長くかかると思っていなかったし、今もそれなりに後遺症のようなものもまだあるので、個人差がとても大きい病気だと感じている。年齢などにもよると思うし。なので、今難聴に悩まされている人がいらっしゃるとしたら、とりあえず病院に行き治療を受け続けて、必要であれば転院やセカンドオピニオンをもらったりしつつ、自分の症状や状態と付き合っていったら良いと思う。

自分の場合、主治医から「完治については、完全に元通りになる保証はない」と言われていたので、ある程度は覚悟していた。で、今現在どうかというと、やはりほんの少しの後遺症のようなものがあると思う。毎朝少し左耳の内耳がボワンとする。時間がたつにつれて普通になっていく。これが理由で、まだイソソビルドを手放せない状態ではあるんだけど、自分のケースではこういう後遺症のようなものがある。低音の聞こえについては、ちゃんと聞こえる低音と聞こえづらい低音がある。でもこれはたぶん音に敏感でこだわりのある自分だからそこまで感じている症状だとは思う。他の人であれば、聞こえてるし問題ないじゃん、という範囲内だとは思う。

なので、完全に治りますから治療頑張ってねとは言えない。もちろん完治している方もたくさんいる。そして完治しておらず、症状と折り合いをつけて付き合ってらっしゃる方もいる。だけど、自分のケースから意見をいうのであれば、きちんと早い段階で治療を施し、生活習慣を見直し、ゆったりと過ごして、深刻になりすぎないで付き合っていけば、それなりに状況は必ず変わるといえるだろう。数日・数週間で良くなって楽になることもあるし、自分のように長くかかることもあるけど。

頑張ったなー俺の左耳。これからもよろしく。

11 Comments

  1. こんばんは。
    その後どうなったかなとは思っていたのですが、快方に向かったとのことでよかったです。わたしは『きょうの健康』とか見ていることがあり、詳細は覚えていませんがこの病気も最近やっていました。耳鳴りも入れて15分と短かったのですけど。
    病気につけ込んだ情報ってネットに多いでしょうね。「バイブル商法」みたいなのもあります。わたしの診察科では冷静な患者さんはあまり見かけないし、自分の病気は半分の病因は生まれつきらしいので、理研関係のメルマガとか取ってた方が気が楽です。そういう意味で、大学病院のHPだと無用に不安にならなくてよかったかも。Yahoo知恵袋とかは「ダメ、ゼッタイ」です。だけど仕事で検索してると引っかかりますねえ。
    自分も仕事の仕方を考えないとと思っていたところなので参考になりました。
    お大事に。

    1. コメントありがとうございます。
      確かに知恵袋はもう本当にダメ、ゼッタイですね(笑)。
      不安を煽るような情報、または変に安心感を与える情報はシャットアウトですね。

  2. こんにちは。
    ブログのご紹介ありがとうございました。しっかりと拝読しました。

    突発性難聴で検索をすると、不安になるようなものを目にするのですが、スナイパーさんのブログを読んで、少し冷静になれました。

    やはり色々なことを試されたのですね。
    生活習慣とか思い当たることはあるので、わたしも改善してみることにします。
    あと、長期になるかもってのは考えていなかったので、その辺も心しておきます。
    そういうのが予備知識としてあるのとないのとではやはり違いますよね。

    自分の聴力レベルの数値を見ると、ちょっとショックなのですが、まだ治療も始まったばかりだしその時その時に対処法を考えることにします。

    それでは、また安定剤的にこっそりとブログを拝読しに寄らせていただきます。

    それでは。
    ありがとうございました!

    1. >ぴよっさん
      少しずつ回復していると良いのですが、いかがお過ごしでしょうか。
      twitterでは高音が回復してきているとのこと少し安心材料ですよね。twitterでもいいましたが、どうやら低音は回復するのに少し時間がかかるようです。
      自分のケースは見事それに当てはまると思います。エントリにも書きましたが、何しろ聞こえの機能なので、とにかくリアルタイムに聞こえる・聞こえないの状態がわかってしまうので、いろいろ不安になりがちですが、あえて心はゆったりをつとめていってもらえればと思います。
      ゆったり、take it easyで。

      1. こんにちは。
        今日で通院終了となりました。
        残念ながら完治はせず、でも完治に近い感じなのでまあこれでいいかなと思っています。
        右耳の音がちょっと不自然で、右耳だけで音を聞くと初めは微妙に変な感じがするのですが、徐々に慣れてきて気にならなくなる程度なのでこんなものかなあと思っています。
        ただ、耳鳴りがどうしても気になって針灸院にでも通おうかなとも考えたのですが、あまり気にしすぎてもよくないかなと思ってしばらくはそのままにすることにしました。耳鳴りが日常生活に支障を来すわけじゃないし、それに針灸院に通って治りが悪かったらそれこそ気に病む結果になりますものね。

        いろいろとアドバイスをいただきありがとうございました。
        これからどんどん寒くなるのでtransniperさんもご自愛くださいませ。

        1. >ぴよっさん

          通院終了されたそうで、お疲れ様でした。
          完治とは至らないまでも完治に近いという状況は、自分とも通じるものがあります。耳鳴りですが、たしかに気になるときは気になりますよね。自分が楽と感じる方法で付き合っていくことが大事なのかもしれません。

          再発しないようにときにはゆるりとしながら、お過ごしください。

  3. 私も3年ほど患っていました。ビタミン12, マグネシウムなど、何の栄養素が作用したか分かりませんが、ある時、顆粒だしを止めて、昆布と煮干しの水出しや昆布と鰹節のお出汁を引くようにし、お味噌汁などいただくようしたら、即効で改善しました。処方される薬より遥かに安いです。

  4. こんばんは。

    今、まさしく低音難聴で通院中です。
    そろそろ2ヵ月ちょっとが過ぎるころです。

    ブログを読んで、共感することが多くて、、、、、思わずコメント。

    規則正しい生活、食生活の大切さ、適度な運動(表に出る)、仕事への向き合い方が大切なのだと痛感しています。

    私のブログは毎日のつぶやきで、ここまで細かくは書いていません・・・。

    今は具合は如何ですか?
    私は今週診察なのですが、聴力検査がイヤです・・・。

    1. Michikoさま

      こんばんは。コメントありがとうございます。
      お察し致します、大変ですよね、ブログも拝見致しました。
      二ヶ月ちょっとで通院、耳鳴りやその他の症状があるとなると、自分のときと重なる気がします。長引くタイプ、というか。
      お医者さんに言われてるかもしれませんが、耳鳴りは長く続くかもしれませんが、そのうち消えて行くと思います。

      この病気、ストレスを感じないように感じないようにと頑張ってしまうことがストレスになったりしますし、色々と大変かと思います。

      ブログでも言いましたが、完治するという断言はできません。現に自分も、聞こえの点ではほぼ問題なくなりましたが、ちょっと疲れたり、仕事が続いたり、人と会ったり多数の人がいる場所に行かなきゃいけなかったりすると、気疲れするのか、左耳がボワンとむくんで、聞こえづらくなります。
      発症して半年くらいまでは、そういう状況になったとき、もとに戻るのに一週間くらいかかってましたが、今は1日、長くても2日でおさまるようになりました。次第に次第に良くなっている…と思うようにしています(笑)。

      いろいろ大変かと思いますが、気長に、たまには気分転換も忘れずに、肩の力抜いてやっていってください。
      可能でしたら、こちらのコメント欄でもいいので、経過をお知らせくださればうれしいです。ブログもチェックします。

      お大事に。

      1. ありがとうございます。

        またちょっと聴力が下がってしまいました。音割れはするし、むくんだ感じだし、しんどいです。明日からステロイド剤を3日間飲みます。

        ちなみに、ステロイド剤はずっと三カ月近く飲んでいたのですか。私は量はずっと同じでなくても、これまで合わせて3週間です。

        コメントのお返事頂き、また、つたないブログを読んで頂きましてありがとうございます。

        1. >Michikoさん

          しんどいようですね。わかります。音割れ、むくんだ感じ、自分と一緒の症状です。
          どれくらい続くかは正直わかりませんが、ステロイドを医者の処方に従って飲むしかとりあえずの方法はないと思います。
          願わくば、Michikoさんの耳鼻科の先生が一ヶ月を超えてもステロイドを細かく処方し続けてくれると良いのですが。
          それと、むくみを取る作用のある薬は処方されていますか?(イソソビルドとかイソバイド)
          一応そういう薬のことも言ってみると良いかもしれません。

          自分の場合はステロイドは、三ヶ月飲みました。毎回同じ量ではなく、その都度細かく調整されていました。
          聴力は三ヶ月ほどで落ちなくなりましたが、むくみが断続的に残りました(それが今でも後遺症になっています)。

          リラックスして薬を飲んでお過ごしください。長い目で見た方が良さそうです。

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